もち衛門のひとりごと

日常の事や仕事のことをつづってます

現場の話:有料高齢者住宅篇

私が働いていたのは、1階に“事業所”と呼ばれる介護の事務所みたいなものがあった。
2階~上が50室の個室になっており、利用者さんが入居していた。


『有料住宅』と聞けば、
自分のことは自分でできる人(自立しているという)しか入れないのでは?
と思う人もいるかもしれないが、そんなことはない。
その住宅を運営している会社によって、
介護度が低い人しか入居できないところもあれば
軽い人も、寝たきりの人も良いですよ。というところもある。
実際、私が働いていたところは、
自立している方、寝たきりの方、目の見えない方などもいたし
認知症が進行し、自分の所在が分からなくなってしまう人、
車いすを必要としている方なども入居していた。


有料高齢者住宅は、利用者さんが部屋の賃貸契約を交わし入居する。
入居する人は高齢者が多いというだけ。
足が悪かったり、歳を重ね思うように動くことが難しくなった。
ごはん支度や、掃除が大変。一人だと家族が心配するから。
一人で家で暮らし続けるのは難しいけど、病院や施設には入りたくない、
一人暮らしを続けられなくなって、施設に入りたいけど直ぐに入れない。
一人だと寂しいからなどの理由で入居する方が多い。
病院などよりは、入居者さんにとって比較的自由だと思う。
部屋は各個人のお宅なので、よほどのことがない限り職員は介入しない。
基本ケアプランに沿って行われるためだ。
よほどの事とは。。。命に関わること、一人では安全が確保できない場合など。
酸素吸入の確認、ボンベの残量確認、転倒の防止、終末期が近いと言われれば
安否確認もする。


色々な方がいて、部屋の間取りは同じだけど、物の配置が違う。
人によって、必要とするサービスが違う。


ということは、それだけ多くの業務が存在するということ。
その他に施設独自の行事というものがある。
昼食外出、花見、ドライブ、紅葉狩り、買い物外出、パン等の移動販売、
畑仕事もしたし、町内会のごみ拾いにも参加した(地域密着)
クリスマス会、敬老会、夏祭り・・・企画するのは、職員。
食事が付く行事ではカロリーのことまで視野に入れなくてはならない。


大変だけど、色々な経験もできる。病院だと、外出の企画は立てられない。
施設内と外では、入居者さんの表情も変わる。
そこを面白いと思うか、苦痛だと思うか・・・の違いだ。
入居者さんは、介護度がバラバラなので人によって使分ける介助方法も勉強になる。
制服があるところと、そうでないところがある。
病院ほどうるさく言われないが、常識の範囲内での清潔さは必要。


個人的には、本当にいろいろな経験をさせてもらったし
沢山の個性的な方にもあった。自分がどういう風に仕事を続けていきたいのか
真剣に考えることができた場所でもある。
病院より、入居さんと関りを持つことは可能だけど…
忙しいので、ほどほどに。。。

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