もち衛門のひとりごと

日常の事や仕事のことをつづってます

お仕事の話・・・拘縮の話

『拘縮(こうしゅく)』って、ご存知だろうか?

拘縮にも原因が色々あるらしいが、

麻痺で筋肉が萎縮してしまったり

動かさないことで関節が固まることも原因の一つだと言われている。

今は昔より、拘縮の原因や予防・対応方法等が色々な方法で
入手できるようになっているが、その当時はあまりなかった。

もしかしたら、リハビリ職員に訊けば分かったかもしれないが
接点が殆どなく、力を入れすぎないように気を付けながら介助をしていた頃の話だ。


拘縮した状態の方に初めて会ったのは
最初に働いた病院でのことだった。
手を固く握っている人が相当数いて、その指を開いて
手のひらを拭く必要があった。
その他にも、爪が手の平や他の指にあたり傷になる可能性もあったので
予防と蒸れ防止のためにガーゼを小さく丸めたものを
丸まった指と手のひらの間に入れて爪が当たらないようにしたり
指の付け根にガーゼを入れ、指間(指と指の間)をあけていた。
他にも、『両腕が開けない』『膝、足首、肘が曲げられない』『首が動かせない』等々
関節が固まってしまい、動かせない方が多かった。


ある時、たまたま参加した研修で、そんなことをしなくても
患者さんに負担なく、もっと簡単に手を開く方法があることを知った。
手首を少し内側に傾けると、指の力が抜けるという。
次の日に試してみると・・・本当に無理なく開くことができた。
もしかして、手だけじゃなくて方法があるじゃないか?
調べてみると色々ある。人のからだって本当にすごいし、
そのことを研究して解明した人もすごいよねぇ(話がそれた・笑)


手だけじゃなく、他の箇所の拘縮がある場合、色々と困難なことが出てくる。
理由は、関節を無理に動かせないからだ。
『服を選び、前後の確認をし、袖に腕を通すために腕を伸ばし、肩まで入れ
首を前後左右に動かしながら頭をいれ裾を下す』といった一連の動作も
手首・腕・肩・首が拘縮していると、とても難しくなる。
着替えやおむつ交換も無理をすると、骨も弱いことが多いため骨折をさせてしまう可能性もあるし
介助する側も、身体を痛めてしまうこともある。


年々と介護職にもその技術を教えてくれる講習会も増えてきたし
どうして拘縮は起きるのか、予防の方法などの本も手に入りやすくなった。
体位交換も、枕の種類ややり方も変化してきた。
福祉用具も色々新しいものが出てきている。大げさな言い方かもしれないが、
枕の使い方・用具ひとつで、その人の生活も変わる。と個人的には思う。


何か一つ知るたびに、知らないって勿体ないことだなとも思う。
日々、勉強・・・頑張ろうv( ̄Д ̄)v イエイ

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